「農」を志したきっかけ
私の実家は田舎の稲作を主とする兼業農家でした。
祖父の代にはキャベツも出荷しており、
小さな頃から、キャベツの収穫・選果や代掻き・田植え、稲刈りを見て育ちました。
キャベツの外側の葉っぱはおままごとにぴったりでした。
田植え・稲刈りになると、年中行事!
遊び半分、家族みんな総出で参加です。
田植えは泥んこ遊び、籾すりなんかは「かゆーい」とか言いながら、
お手伝いしたことをよく覚えています。
でも、新米のあの味と言ったら…子供ながらにじーんとした覚えがあります。
大学で県外に出ても田植えと稲刈りは呼び戻されたものです。
かたや、夫は都会育ち。
しかし、大学時代から自然を相手にする農業に魅力を感じ、
短期間の収穫体験なんかも参加していたそうです。
日本全国あちこち旅行をしてみて、その気持ちは強まるばかりだったようです。
ある日夫からの告白。
夫は接客業に就いており、朝は早く、夜も夏はとんでもなく遅いし、
お盆も正月もありませんでした。
夫:「俺、やっぱり農業したいんや。」
私:「…今より厳しいよ?私、できるんか不安やわ。」
夫:「うん。でも皆で仕事がしたいと思う。
皆で仕事したら不安は今より少ないと思うよ。」
私:「そうかな?」
夫:「うん、店からの呼び出しもないし、盆・正月のない生活も終わる。
子供の顔もこれまでよりもっと見られる。」
私:「……。」
夫:「それに、何かを作る喜びを味わいたいし、子供にもそれを知ってほしい。」
私は子供のころのあの喜びを思い出していました。
それと未知の世界に踏み出す怖さ。
だけど、私の中で軍配が上がったのは、古い記憶に眠る喜びでした。
そして家族で一つの作業をする楽しさ。。。。
夫を待つばかりより、一緒に働けたら。。。。
それからは二人で就農を決心、それが人生の分岐点でした。
話し合いをして作りたい作物を決め、平取町を訪れることになったのです。
実際平取町を数回訪れてみて、夫は土地や水「匂い」にかなり惹かれた様子。
完全に魅せられてしまったようです(笑)
「うまそうだよなぁ、平取トマト~~。きれいだよなぁ、沙流川~~~。」
こんな状態(笑)
私ものんびりした環境での子育てに憧れていたので、
「ここで生活できたらいいねぇ。」
あとは、私の野望の為にも(フフフ…
どうやら似た者変人夫婦(?)らしく、そんなことを考えていました。
あ、勿論、私は田舎生まれなのでたまに街にも出かけたくなるんですがね(笑)
今まで「買う側」だった私たち。
今度は「作る側」になります。
どちら側も美味しくて、安心できるものがいいですよね。
安全で美味しいものを作り、それを食べて喜んでもらえる喜び。
近い将来、さて実現するのか。
今は色々経験を積み、勉強したいと思います!
ゆっくり夜は娘の寝顔も見ながら…ですね。
ちなみに今日は振内に来て初めての感動の一枚をお届けです。
あ、でもね、強心剤などの薬にもなるんですよ~。
庭の雪かきの最中に発見して、春を感じられました。
本州じゃ~見かけへんもんなぁ~。
5年目の北海道。珍しいものがまだまだあるものです。