志望動機は?

どうも。K猫です。

研修がスタートしてからトマトの生育に関していろいろなことを学んでいます。また、仕事の大半は体を使うので、体がバキバキの時はありますが毎日楽しく仕事をしています。特にイボ竹を刺す作業は1棟700本ほどあり、刺す動きは上腕三頭筋によく効くので、手に豆を作りながらもいいトレーニングができています。

さて、今回は後日に先延ばしにした就農の経緯についてお話ししたいと思います。

転職を本格的に考え始めたのは5、6年ほど前。金融機関に勤めていた私は法人や個人への融資や保険などノルマを達成させるための営業、毎年ガラッと変わる会社の方針に振り回されるのに年々嫌気がさしていました。そもそも私の性格的に営業向きではなく(義父のお墨付き笑)セールスは苦手だったこともあります。内勤になった最後の2年はセールスよりも店舗管理の比重が高かったので、仕事がしやすかったのですが、今後万が一支店長になったときにこんな自分が部下職員を導いていけるのかなどを考えると仕事を続ける気力も徐々になくなっていきました。ちなみに妻は仕事が忙しすぎて泣いて帰ってくることもしばしば。子どもが産まれた後職場復帰しましたが、妻への業務負担がかかりすぎて育児との両立が無理だと職場に相談しても改善されず退職に至りました。

そんなこんなで転職を考えたときに、組織に属したくないと思ったこと、職人気質な性格が活かせること、妻の頭痛には緑を見ること、視覚聴覚の刺激を軽減することが推奨されていたこと、夫婦でアウトドアが好きだったこと、父が定年退職後に農家になりたいと言っていたこと、人間が生きていくための食べ物を作る農業は最強の仕事なのではないかと考えるようになったことなど、様々な要因から自然に囲まれながら自分たちの裁量で仕事ができる農業に興味がそそられました。

農業に関心をそそられるがまま新規就農について調べたところ、道内各地から集まる就農フェアが第一関門であることを知りました。フェアに行くとたくさんの自治体がブースを出していて、いろいろ話を聞いて回りましたが、就農しても続けていけるのだろうかという疑問が残るだけで、悶々とした気持ちになった記憶があります。その後新規就農の支援制度については平取町が整っていることを知り、話を聞いてみたいと思い昨年の5月と9月に平取町を訪問。いずれも本町地区と振内地区でお話しを伺うことができました。

いちばん気になっていた農業を始めたところで生活していけるのか、という疑問は新規就農者の先輩方の話を聞くと解消されていきました。私たちと同じ境遇の方々が新規就農し今まで続けている人が多くいらっしゃったこと、農業未経験の人でも収入面で困窮する人がいないことが安心材料となりました。そしてなによりお話しを聞いた方々が活き活きとしていることが印象的でした。

私たちは平取町で即決でした。しかしここで新たな選択を迫られます。本町地区か振内地区か。平取町では新規参入における申込書提出の際に一応どちらで就農を希望したいか選択することができます。この2つの地区は車で30分の距離があり、違う町というイメージで、生活の利便性や学校などの環境は全く違います。トマトを作るなら振内地区がいいと伺っていた私たちは振内地区に心が揺らいでいましたが、ここで新たな問題として、私たちの子どもは小児弱視で小学生まで定期的な検診とその時の視力に合わせたメガネの作成をするための通院の問題が出てきました。札幌に小児弱視専門の医師がいるのでそこに通う予定でしたが、本町から振内までは車で30分かかります。定期的な札幌までの通院の道のりにプラス30分加算されることの負担について通院での交通の利便性も考慮していた私たちは悩みました。しかしそれも、自営業の特権で仕事をやりくりして都合を合わせることもできることや、振内地区の方でも札幌にいる子どもさんのために毎週札幌に通っていた方がいるとの話を聞いたことで、振内地区に決める後押しとなりました。

今のところ私たちのこの決断は間違ってなかったと思っています(まだ平取に来て2ヶ月ですが)。仕事、環境いろいろな面で私たちの意向に合致しているのが農業、そして平取町でした。

新規就農を検討している方々は、いろいろな自治体の話を聞くこと、気になった自治体では現地の方々の話を聞くことをおすすめします。百聞は一見にしかずとはまさにそうで、ネットで調べるのと実際に見るのではなにもかも違います。肌で感じることはとても重要。少しでも興味があるなら気軽に話を聞きにおいでと今だから言えます。

とりとめのない長い話になってしまいましたが、私たちの話が新規就農を目指している人にとって多少なりとも参考になれば幸いです。平取町振内に来ていただけたらもっと嬉しいです。ちなみに過去のブログにも興味深いお話がたくさんあるので是非見てみてください!

次回は退職までのK猫の過ごし方から引越しあたりについて書いてみたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です