就農を目指すにあたっての経緯①
こんばんは。とらパパです。
研修先のWさんのハウスでは先週から出荷が始まりました。私たちの作業開始時間も少しずつ変わってきており、また改めて最新の研修タイムテーブルなど記載したいと思います。
また、本日は1年先輩のIさんのご家族が初出荷を迎えられたとのことで、私達にも初物のトマトを頂きました。Iさんは昨年、私の今の研修先であるWさんのところで研修され、今年は研修2年目になり実践農場というところでご自分でいろいろなことを試しながら来年の新規就農に備えています。
私たちも来年を見据えながら現在の研修に臨もうと思います。
さて、今回はなぜ就農を目指す決断をしたのか、経緯を書きたいと思います。
2019年の秋になりますが、私が働いていた会社で翌年の人事異動の話がありました。その時に私が希望していた仕事が担当できないことになりました。
私ももう40歳に近くなっていましたし、自分の目標と会社の決定に乖離がある以上、これを契機にこれからのサラリーマン人生に大きな軌道修正が必要だと感じていました。
道はいくつもあります。いままでの仕事を続けながらそれでもなお以前からの目標を追い続けるか。新しい仕事で再スタートを切って新しい目標を見つけるか。今の会社を出て別の道に進む、というのは最終的な道・・・など。
雇われの身である以上、組織に適応するのはスキルの1つで、それは年齢や公私における環境に合わせて変化していくのが当然のことだと思います。
一方で正直なところ、私は今年の3月まで在籍した会社が2社目だったこともあり、モチベーションが下がったままで今の会社に固執する必要もないと考えていました。
そんな折に今から5-6年前くらいだと思いますが、北海道旅行中に泊まった日高地方の民宿で聞いた話を思い出しました。
この近くで関東からUターンしてきて夏はトマト、冬はほうれん草でしっかり生計を立てている農家があって、2年間の研修制度もしっかりしているよと。
その時はそういう生き方もあるんだなぁとか、私はトマトとほうれん草が最も好きな野菜なので、それで生活できたらいいよなくらいの軽い気持ちで真剣に考えたことはありませんでした。
ただ、その時によかったら持っていってと言われてもらったパンフレットを捨てずにずっと取っておきました。
この人生の選択肢って自分にとってどれくらい現実的になりうるのかなと思い、数日もしないうちに、平取町の農業支援センターに連絡し、訪問日を決めて訪問しました。農業支援センターで就農の概要と実績を、紫雲古津(しうんこつ)地区と振内(ふれない)地区で地元及び新規就農の農家さんとお話する機会を頂きました。
訪れたのが11月末だったこともあり、農家の皆さんは比較的時間のある時でしたので、1日だけでしたが、いろいろなお話を伺いました。また、平取町での生活イメージもだいぶ掴めました。
既に2019年の収穫および片付けは終わっています。外は雪がちらついていて寒かったです。
その後すぐ私の翌年の人事も決まり、新たなプロジェクトを担当することになりました。始まってみると、プロジェクトがなければ関わることのなかった多くの人との接点が生まれ、とてもやりがいのある仕事でした。
ただし、何年後かにこのプロジェクトが終了した後の自分の姿、目標が思い浮かべられず、また入社当初の私の目標とは大きくかけ離れた仕事になっています。この1年集中してやってみてそれでも答えが出ないなら違う道に進もうと決めました。
2019年の末から、通勤や休みの日には就農や農業に関する本を図書館でいろいろと借りてきて読んだり、長野や熊本などのトマトの収支内訳書をネットで拾ってきて平取町に当てはめて、研修を経て就農から10年間の収支がどうなるかを計算してみたり(作ってはみたものの、内実がよくわかっていないので、的外れになっていましたが)しました。
そんなことをしながら出てきた疑問点を2020年1月に東京池袋で行われた新農業人フェアの平取町ブースでお聞きしました。その時、平取町から来ていたのは支援センターのUさん、振内地区で現在の研修先のWさんと同じく新規就農の先輩Yさんの奥さんでした。
この時は妻も一緒でしたので、農業以外にも生活面などのお話ができたのが良かったです。それまで、私が一方的に突っ走っていたのを妻もこういう選択肢もあるのかなと少し思ってくれたのではないかと思っています。
そこで全てのことを理解できた訳ではなかったので、妻と子供も一緒にGWに農業体験に行き、自分たちにできるものなのかを見極めに行こうと考えました。しかし、その後新型コロナの感染が拡大し、東京に緊急事態宣言が発令されて見送りとなりました。
7月に延期した農業体験は状況が改善せずまた中止に。8月末には体験はなくお話を伺うということで、紫雲古津と振内の先輩農家を訪問させて頂きました。ここで妻も私も現地での生活、仕事がどのようなところで行われるのかのイメージを掴むことができました。
新規就農に向けて翌年から研修生となるためには10月末までに申込を行う必要があります。私達はここから約2ヶ月間、長い検討の時間に入ります…。次回に続きます。