やわらかい灯
わたしたちの住む振内にはネオン街はない。
ウチは地区のメインストリート、いわゆる“目抜き通り”に面しているけど、これまで住んだどこの町よりも中心街にいるはずなのにいたって健全。
都会にいるとイヤでも目に飛び込んでくるビビットな光(LED化された昨今はさらにドギツイ!?)も、誘惑の香りもありません。
ここにあるのは自然の光。
“やわらかい灯”といえば『キャンドル』とか『ガス灯』のような『火』を思い浮かべる人も多いのでは。
ここでは町内の有志により寒さを利用した『アイスキャンドル』が作られました。
バケツに水を張り一晩外へ。
さすがに一晩では芯までは凍らないので、中の水を抜いて氷の器に。
空には満天の星。通りには幻想的な炎。
よく見ると向こうは“小人のいえ”のよう。
都会の団地を小さくしたような、でもそれ以上にあたたかい感じ。
“もの”はないけど“知恵”がある。
そんな生活の一端がここにもあります。
ままこあら